Update 2002/11/02

過去の話題その2

中邨秀雄吉本興業会長の講演を聞く機会がありました。
(吉本流経営戦略「楽しみながら成功する」平成14年6月28日(金)於:大阪サンケイホール)
 
吉本興業のバランス・スコアーカード
 私の独断で、吉本興業会長の講演内容をバランス・スコアーカードにまとめてみました。
 ここでは、タレントは吉本興業の商品であり、吉本興業の社員とはマネージャー、ディレクター、プロデューサーなどを言います。

注;会社の中期戦略目標を達成するために、財務の視点、顧客の視点、 内部プロセスの視点、学習・成長の視点の4つに分けて見る考え方がバランス・スコアカードです。戦略目標を具体的に実行する際、そのツールとして使用します。

ネクラな人間がネアカになるためのソリューション
 会長によると、明石家さんまは吉本に入った当初、非常にネクラな人間で、芸人としてやっていけるのか心配したそうですが、本人の努力で、ネアカな人間となったのだそうです。



 ネクラな人間がネアカになるために、人間を好きになる、人間を好きになるためには、話上手になる、話し上手になるには、他人の話を良く聞く、聞き上手でないと、しゃべり上手にならない、聞き上手になるためには、忍耐強く話を聞くことが必要である、それによっていろんな情報が入ってくる、この情報によって話し上手になる、忍耐強く話しを聞く訓練をするためには、年寄りの話を聞く。何回も同じこと話すのを我慢して聞く。

儲からない商売も儲かるようになるやり方
  現在、キャリアのある女性は晩婚化、非婚化、少子化の傾向にある。 金も時間も充分持っている彼女たちをターゲットにしたビジネスが出現している。
 女性をターゲットにした経営を行っていくためには、女性にもてる(気にいられる)必要があり、そのためには、以下の十箇条に気を付ける必要がある。

 江戸落語「稽古屋」にある、庄屋がもてない男にする話である。
一栄(イチミエ) 清潔感がある。挨拶上手である。
二男(ニオトコ) 男前であること。
三金(サンカネ) 活きたお金を使うこと。活きたかどうか分からないが、お金を蒔いておかないと、事業の芽が出てこない。
四芸(シゲイ)  芸事、例えば、手品などがちょっとできると、女性と会話に入りやすい。
五声(ゴセイ)  歌の上手な人。
五精(ゴセイ)  精を出してよく働く男。
五清(ゴセイ)  性格の明るい男、ネアカな人間。
六幼(ロクオボコ) 完璧な人間は付き合い難い。
           わざと隙を作り、女性の母性本能をくすぐることが必要である。
七台詞(ナナセリフ) 喧嘩の仲裁に入れるぐらいの、話芸、話術が必要である。
           喧嘩の仲裁に両者を公平に裁くためには、常識が必要である。常識人タイプ。
           また、困っている人を見ると、すぐ手を出す、世話焼きタイプ。
八力(ハチカラ) 力があること。これを健康に置き換える。
          チャンスがきたとき、誰でも常にハードなスケジュールになる。これをこなした人間が高額な報酬を得る。
           それができない原因の第一は本人かその家族の病気である。
九肝(クキモ) 要するに肝っ玉、決断力が常に必要である。
十評判(トヒョウバン) 世間の評判。情報化社会では、自己の行動に責任を持つ必要がある。
 「以上を注意すれば、儲からない商売も儲かるようになる。」と話を結んでおられました。
 儲からない商売が儲かるようになるとは、この不景気な世の中、凄いことです。
 ただ、この話は、男女を問わず、一般社会常識のように私には思えました。